今年の24時間テレビのドラマ「無言館」の監督・脚本は劇団ひとりさんです。
劇団ひとりさんって、テレビ番組の司会とか、俳優とか、小説を書いたりと多岐にわたって活躍しておられるようなのですが、ドラマの監督もやっているんですね。そう言えば、私が以前観た映画の監督も確か劇団ひとりさんだった気が・・。
今回は、劇団ひとりさんの監督作品にはどんなものがあるのか、また監督として、作品についての評価も調べてみました。
劇団ひとりの監督作品には「無言館」の他にどんなものがあるの?映画は?
劇団ひとりさんのこれまでの監督作品は、映画が2本、本格的なテレビドラマは今回の「無言館」が初めてとなります。
2本の映画とは、
・青天の霹靂(せいてんのへきれき)
・浅草キッド
です。
ちなみにドラマに関しては、2014年~2015年にフジテレビ系列で深夜に放送されていたオモクリ監督 〜O-Creator’s TV show〜の中で、ショートの作品を作っておられました。
劇団ひとりさんの初めての映画監督としての作品は、2014年5月公開の青天の霹靂(せいてんのへきれき)なのですが、この作品が東スポ映画大賞 新人賞を獲得した際の授賞式で、審査委員長のビートたけしさんにこう言われたそうです。
「ひとりは『オモクリ監督』(フジテレビ系)でも4、5分のいい作品をバンバン撮っていたので、長編を撮ったらどうなるんだと期待してた。言いたいところもあるが、忙しい中よく撮った」
引用元:東スポWeb
ビートたけしさんからの評価は厳しいものもあったようですが、嬉しかったそうです!
この作品は、劇団ひとりさんは監督のみならず原作(2作目の小説)、脚本(橋部敦子さんと)、そして役者として出演もされています。多才ですね・・!
この作品で、第6回TAMA映画賞・最優秀新進監督賞も受賞されています。
ところで、そもそもなぜ劇団ひとりさんは映画監督をやりたいと思ったのでしょうか。
劇団ひとりさんのミリオンセラーとなった初めての小説「陰日向に咲く」も映画化されたのですが、その時はひとりさんではなく平川雄一朗さんが監督でした。
「映画は昔から好きだったのでやってみたいとは思っていましたが、それは宇宙旅行に行くのと同じくらいかけ離れた夢でした。でも自分の小説が映画化されて、自分が映画監督をやるということが現実味を帯びてきた。だから2作目の『青天の霹靂』は自分で監督をやりたいと思いながら書き始めたんですね」
引用元:GQ
映画化されることを意識した上で「青天の霹靂」を書かれたのですね・・!
その7年後の2021年、浅草キッド(ビートたけし原作)が2作目の映画監督作品となります。
ここでまた疑問に感じたのですが、何かとお忙しいとは言え、なぜ2作目は7年も後になったのでしょうか・・。
僕が一作目の『青天の霹靂』(14・主演:大泉洋)を撮らせてもらった時に、とにかくもう映画作りが楽しくて、「すぐ2作目が撮りたい!」って思いました。それで脚本を何本か書いたんです。でもどれもしっくり来なくて。というのも、何を書いても「浅草キッド」が頭にちらついて、結局「浅草キッド」を撮りたいんだっていうことに気がつきました。
引用元:CINEMORE
幼少期からビートたけしさんに憧れていた劇団ひとりさんは、ビートたけしさんの自伝的小説「浅草キッド」をどうしても自分が監督として映画にしたかったそうです。
ですが、脚本を書き、企画はしたものの実現は困難続きで、結局7年もかかってしまったとの事。
知り合いのプロデューサーの伝手をたどって色んな人に読んでもらい、色んな配給会社に声をかけて断られ続け、たらい回しにされ、最後の最後で Netflixさんに拾っていただいた、というのが経緯です。
引用元:CINEMORE
「浅草キッド」には、劇団ひとり監督の熱い思いが詰まっているようです!
劇団ひとりの映画監督としての評価は?映画の人気はどうだったのか
それでは、実際の劇団ひとり監督の評価、また映画の人気、感想などについてはどうだったのか見ていきたいと思います。
青天の霹靂(せいてんのへきれき)
映画.comでのレビューの平均は、☆3.6でした。
特に斬新だとか奇抜だとかいうわけではないけれど、「ちゃんと映画」してて良かった、といった声が多かったようです。
特に、映画監督として初めての作品にしてはしっかりと作られていて良い、と高評価という印象です。
主演に大泉洋さんを選んだのは好評だったようで、これが2作目の「浅草キッド」でも大泉洋さんに、ということとなったのでしょう。
劇団ひとり、やるなあ〜
90分でよくまとまっていた。
原作未読だったので
話の展開がよく練られていてとてもおもしろかった
劇団ひとりの作品は観たこと無かったがなかなかどうして、トリッキーさはなくも王道的な展開に大泉洋のハマり役も良かった😄
ストーリー自体に新しさはないが、普通にいい作品だ。
失礼ながらあまり期待していませんでしたが、思ったよりしっかり作ってある映画でした。
起承転結がちゃんとあるしカメラワークが上手で、シーンが絵になるような描写もあって素敵でした。
全体の雰囲気が良かっただけに最後の方、主人公の心境の変化を表現していると思われるマジックを披露するシーン、もうすこしわかりやすく描写や演出があるとよかったのかなと思った。
分かりやすい脚本と、演出で非常に良かった。
ただ、最後もう少し丁寧に終わらせてもらえたらより良かったなーと思った。
全体としては良かったが、もう少しここがこうだったら・・とか、ここがちょっと・・と多少の物足りなさや違和感を感じたという方も見受けられますが、そこは次回に期待!
という事で、次の作品へ・・。
浅草キッド
・映画.comでのレビューの平均は、☆4.2でした。
・Filmarks(フィルマークス)映画に投稿された評価の平均は☆4.0。
・coco映画 レビュアー満足度100%(良い 19人・普通 0人・残念 0人)、総ツイート数2,418件 ポジティブ指数95%
と、おしなべて好評でした。
ですが、先述したようにこの映画は、劇団ひとりさんがいろんな配給会社に声を掛けたが断られ続け、最後にやっとNetflixでの配給が決まったという経緯があり、ネットでしか見ることができなかったため、「映画館で見たかった」という声も多かったです。
柳楽さんと大泉さんの熱演、映画館のスクリーンで、音響で見たかったなあ。
引用元:https://eiga.com/movie/94180/review/02708220/
なんでたった1館でも、この映画をスクリーンで上映しようとしないのよ。ナンボでも劇場ホールあるでしょうに!
ああ悔しい。そんなところやぞ浅草!!!引用元:https://eiga.com/movie/94180/review/02696728/
浅草キッドめちゃめちゃ面白かった。Netflix限定じゃなくて、映画館で観たかったよ
引用元:https://coco.to/movie/90936/twitter_good
ネット配信なのでもちろん海外の方々も観ることができるわけですが、国内で高評価だったことに対して海外での反応はいまいちだったようです。
これは、この映画が日本的というか、海外の方々には少し分かりにくい内容だったからではないかと思います。
客いじりからつねにボケる芸人魂まで、タケシがいかに深見から影響を受けているか。これについても丁寧に描いています。師匠と弟子の固く結ばれたこの信頼関係を示すシーンは多々あります。情緒的な表現をより好む日本の視聴者は間違いなくほっこりさせられるでしょう。一方で、やはり日本的であればあるほど、海外の視聴者は感情移入しにくいのかもしれません。
引用元:東洋経済ONLINE
Netflixで映画化が実現されたのですが、これがネット配信ではなく映画館での公開となっていたら、また違ったものになっていたかもしれないな・・なんて思いました。
コメント